国鉄から第三セクターへの転換路線などのローカル線用車両として,1980年代より新世代のレールバスが開発され,製造や保守に必要なコストの低減が図られた.特に,富士重工製の LE-Car(Light Economy Car)は,全国に先駆けて東海地区に導入された.
樽見鉄道は1984(昭和59)年10月に国鉄樽見線を引き継いだ第三セクターで,開業時に LE-Car 3両を新製した.そのうちの 2両がハイモ180-200形(201,202)で,車体長12mのロングシート車である.エンジン出力は180PS.空気ばね付きの 1軸台車や冷房装置の採用などにより,乗り心地やサービスの向上に貢献し,ハイモ180-100形とともに翌年の本会ローレル賞を受賞した.しかし,より大型・高出力のボギー車ハイモ230-300形・310形が導入・増備されていくと,営業に供されることは次第に少なくなっていった.
1999(平成11)年11月,LE-DC ハイモ295-310形の導入に伴い,ハイモ180-201はついに廃車となった.現在も本巣駅構内にそのまま留置されており,車体の傷みは目立たないものの,塗装は褪せてしまっている.
(2001.12. 9調査)
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