保存車・廃車体めぐり
財団法人名古屋市交通局協力会 1
愛知県名古屋市千種区田代町 東山動植物園

 フランスSafege社が開発したサフェージュ式モノレールは,箱形の軌道桁の内部を車輪が走行する.わが国へは三菱系の日本エアウエイ開発が技術導入し,名古屋市による次世代都市交通の実験も兼ねて,1964(昭和39)年 2月 8日に動物園−植物園間0.5kmが開業した.実際には,外郭団体が運営を行い,市交通局が保守を受託した.しかし,輸送実績の低迷から,1974(昭和49)年 6月 1日から営業を休止し,同12月18日に廃止となった.その技術は湘南モノレールと千葉都市モノレールへ引き継がれることになる.

 この車両は三菱重工製で,形式は1A形.車長は17mで,片側 3箇所に外吊りの扉がある.車体はアルミ合金を使用.車内はクロスシート.

 廃止後,車両は植物園駅で保存されている.状態は良好であるが,近年の再塗装時に,窓下の赤帯が消されて,灰色一色となってしまっている.

(1998.11.28調査)

1(1998.11.28撮影)
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鉄道友の会名古屋支部