保存車・廃車体めぐり
長良川鉄道 ナガラ 9
岐阜県関市塔ノ洞 関市立少年自然の家

 国鉄から第三セクターへの転換路線などのローカル線用車両として,1980年代より新世代のレールバスが開発され,製造や保守に必要なコストの低減が図られた.特に,富士重工製の LE-Car(Light Economy Car)は,全国に先駆けて東海地区に導入された.

 国鉄越美南線を引き継いで1986(昭和61)年12月に開業した長良川鉄道においても,LE-Car ナガラ 1形を導入した.開業用として10両(1〜10)が新製され,さらに翌年 9月に 2両(11,12)が増備された.車体長15m,出力230PSのボギー車で,車内はロングシート.運転台を中央に配した前面非貫通形であるため,連結運転の際には後部車両にも乗務員を配置して運賃収受を行った.また,団体列車としてJR高山線に乗り入れたこともある.しかし,1998年(平成10)年10月に LE-DC ナガラ 3形が導入され,順次置き換えられていった.

 ナガラ 9は同年12月に廃車となったが,2000(平成12)年 3月,関市中池公園の公共施設に保存された.事務所に申し出れば,車内を見学できる.

(2002. 3.15調査)

ナガラ 9
ナガラ 9(2002. 3.15撮影)
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鉄道友の会名古屋支部