モ760形は瀬戸電気鉄道からの引継車である.1926(大正15)年から1929(昭和 4 )年にかけて半鋼車ホ103〜ホ112が日車で製造されたが,名鉄への合併により,1941(昭和16)年に初代モ560形561〜570に改番された.その後,561〜564は1964(昭和39)年に北恵那鉄道に譲渡され,他は1967(昭和42)年にモ760形765〜770に改番された.
写真の766は1927(昭和 2)年 6 月製造の元・瀬戸電ホ108で,後に揖斐・谷汲線へ転入,1978(昭和53)年10月に廃車となった.瀬戸に縁がある車両として,翌年 9 月から展示されている.塗装はダークグリーンで,側面窓上に瀬戸電の社紋が描かれている.窓ガラスが破損していたり,扉が開放されたままであったりして,状態は芳しくない.なお,同形の765(北恵那565),767は,それぞれ愛知県弥富町,岐阜県養老町で近年まで保存されていた.
(1998. 8.23調査)
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