名古屋鉄道モ600形は,1970(昭和45)年 6月の田神線開業時に登場した複電圧車で,6 両が日車で製造された.機器や台車は旧形車からの流用で,手動進段制御.同車は美濃町線から新岐阜駅への直通を実現し,サービス向上に貢献したが,2000(平成13)年,低床車モ800形の新造に伴い,ワンマン改造された606を残して 5両が廃車となった.
モ601はモ602とともに主電動機を当初 4個取り付けていたが,後に603〜606と同様の 2個に変更された.台車は Baldwin 製42-84-MCB1で,各務原鉄道引継ぎのモ450形から流用した.
モ601は800形登場後もしばらく営業運転に就いていたが,美濃市が引き取り,旧美濃駅でモ512とともに保存することになり,2000(平成13)年10月,当地へ運び込まれた.その際,岐阜工場で車内の座席を取り外している.保存されてから間もないため,状態は良好である.今後,構内に上屋を設置する予定があるという.
(2001. 4.29調査)
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