キ550形は複線用ラッセル雪かき車で,進行方向に向かって左側に雪を排除する構造である.当初,キ250形として1932(昭和 7)年に 1両が製造されたが,1941(昭和16)年の称号改正によりキ550形となった.続いて,1942(昭和17)年に 4両(551〜554)が苗穂工場と土崎工場で製造され,北海道・東北で使用された.その後,複線区間の増加に伴い,1969(昭和44)年までに合計69両(550〜599,1550〜1568)が登場した(キ1500形からの鋼体化改造 2両,キ100形からの改造車31両を含む).
キ552は後に大垣駅常備となり,東海道線関ヶ原付近などで使用された.1986(昭和61)年度まで在籍したが,JRへ継承されず廃車となった.最後の常備駅は稲沢.現在,セメント会社の側線北端に留置されているが,使用されている様子はなく,塗装の傷みが目立つ.立ち入りはできないが,工場外から確認できる.
(1999.11.14調査)
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