キ100形は鋼製の単線用ラッセル式雪カキ車で,1928(昭和 3)年から1956(昭和31)年までに合計194両(100〜293)が登場した(キ400形からの鋼体化改造19両を含む).レール面およびレール内側の雪は前頭部下部のフランジャによって排除し,前頭部によってかき分けた雪は主翼によって左右に排除する構造である.主翼やフランジャは後部に連結した機関車から送られてくる圧縮空気によって駆動する.
キ132は1934(昭和 9)年12月に浜松工場で製造され,全通直後の高山本線用とされた.以後,高山駅を常備駅として飛騨小坂−笹津間で使用されてきた.当初,前頭部は延鋤形と呼ばれる形状であったが,後に直線的な形状に改造されている.1980(昭和55)年 9月に廃車となり,飛騨体育館東側にある公園にて蒸気機関車19648とともに保存された.保存状態は良好である.
(1999. 8.13調査)
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