保存車・廃車体めぐり
豊橋鉄道 デキ211
愛知県渥美郡田原町野田 サンテパルク田原

 デキ210形電気機関車は,元は愛知電気鉄道デキ360形で,1923(大正12)年に 1 両(360),1925(大正14)年に 2 両(361,362)が日車で製造された.車体は凸形,軸配置はB-Bで,電気品は Westinghouse製.当初,運転台正面両脇の窓は長円形であった.

 3 両のうちデキ361は,名鉄発足後に改番されてデキ362となり,渥美線で使用されていた.1954(昭和29)年の豊橋鉄道独立後もそのまま残留し,1968(昭和43)年の改番によってデキ210形211となった.

 1984(昭和59)年の貨物営業廃止後は事業用として在籍したが,1997(平成 9 )年の昇圧により同年 9 月30日付けで廃車となった.翌1998(平成10)年,電動貨車デワ11とともに田原町へ寄贈,4 月27日から同町芦ヶ池農業公園(サンテパルク田原)の駐車場で保存されている.また,7 月25日にはホームが設置され,車内の見学が可能になった.展示開始からまだ間もないため,極めて良好な状態である.

(1999. 2.21調査)

デキ211
デキ211(1999. 2.21撮影)
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鉄道友の会名古屋支部