デ31形は三菱製の私鉄向け標準形電気機関車で,箱形車体の40t機である.1948(昭和23)年に 3両(31〜33)が製造され,1,067mm区間各線に配置された.
デ32は名古屋線に配置されたが,伊勢湾台風後の1960(昭和35)年に1,435mm軌間用に改造され,引き続き同線で使用された.1983(昭和58)年 3月に廃車となったが,塩浜検修車庫の入換機として現在も使用されている.構内作業のためデッキが延長されているほか,車体が青と白,扉と手すりが黄色と独自の塗装となっている.
養老線に集結していたデ31,33が2000(平成12)年12月までに廃車となったため,車籍はないものの,近鉄で唯一現存する電気機関車となった.構内作業の具合によっては,塩浜駅から確認できることがある.
(2002. 5.25調査)
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