次世代交通機関として注目された浮上式鉄道の開発は,1970年代以降に本格化した.HSST(High Speed Surface Transport,高速地表輸送機)は,日本航空と住友電工の共同開発によるもので,常電導電磁石を用いた吸引式浮上方式を採用している.
HSST-03は1984(昭和59)年 6月の製造で,全長13.8mの車体はアルミ合金製.翌年開催のつくば科学博で展示走行した後,カナダ・バンクーバー交通博を経て,1987(昭和62)年に葵博・岡崎'87へ出展,岡崎市に寄贈された.岡崎公園で1990(平成 2)年 8月まで運転を行った後,南公園へ移設,静態保存された.その際,台車に相当するモジュールが撤去されている.
現在,HSSTは技術開発部門が中部HSST開発に譲渡されており,また,愛知高速交通によって東部丘陵線の事業化が進められている.
(2000.11.12調査)
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