保存車・廃車体めぐり
日本国有鉄道 C12 69
愛知県安城市新田町 安城市総合運動公園

 C12形は,国鉄の近代化標準形式の中で最軽量といえるタンク機関車である.簡易線にも入線可能で,デフレクターを装備しないスタイルである.昭和 7 年から15年の長きに渡り,293両が製造されているが,その間の形態的変化はほとんどない.この地方では中津川区による明知線での運用が全国的にも有名であった.

 この69号機は,昭和 9 年 2 月に日車で製造されて松本区に配置,その後,主に北陸地区を走り,昭和47年 3 月に中津川区へ転属となった.蒸機末期の明知線でよく見かけたカマであった.昭和49年 3 月,木曽福島区にて廃車となり,同年 8 月には現地で展示となった.広々とした柵の中に入れられているが,願えば中に入ることができる.保存会が定期的に整備をしており,すばらしい状態である.

(1997.10.11調査)

C12 69
C12 69(1997.10.11撮影)
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鉄道友の会名古屋支部