保存車・廃車体めぐり
名古屋市交通局 1814
愛知県豊田市平芝町 豊田市交通公園

 名古屋市電1800形は車両の増備と近代化を目的として,1953(昭和28)年にまず15両(1801〜1815)が製造された.騒音を抑えるために弾性ゴム入り車輪を使用しており,「無音電車」と呼ばれる.制御は発電ブレーキ付き間接制御で,車内灯には蛍光灯が採用された.また,台車にはオイルダンパ併用コイルバネを用い,後にドラムブレーキが設置された.1815は直角カルダン駆動の試作車(後に1901へ改番).なお,翌年製造の改良形10両(1821〜1830)は1820形と呼ばれているが,正式にはそれらも1800形である.

 1814は,中島飛行機を前身とする愛知富士産業(現・輸送機工業)で製造された.配置は,製造直後は沢上だが,まもなく池下へ移り,1958(昭和33)年以降は稲葉地であった.ワンマン化されることなく1970(昭和45)年に廃車となり,豊田市へ譲渡,保存車となった.良好な保存状態を保っており,車内見学が可能.

(1999.10.10調査)

1814
1814(1995. 8.12撮影)
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鉄道友の会名古屋支部